■自宅筋トレを効果的に続けるためには?
「自分の体に、なかなか自信が持てない」という方は、とても多いです。そして、そのコンプレックスを無くすためには、恐らく「運動すること」は切っても切れないことなのだ、と誰しも理解していることでしょう。
それぞれの目標や目的を前にして、「ああ、やっぱり筋トレしなきゃ!」と思いつつ、「じゃあ、一体何から始めたらいいのだろうか?」と考え込んでしまう。
まず、大抵の方が思いつくのは「ジムに通う」ことでしょうか。しかし、それには当然「時間」と「お金」などがかかるので、少しハードルが高いものかもしれません。
そこで、今回ご紹介するのは「自宅で行うことのできる筋トレ」についてです。初心者の方のためにも、本当に効果が出る筋トレのための基礎知識も含めて、しっかりまとめていきます!
自宅で筋トレがしたいという人の希望は、次のようなものでしょう。
- 忙しくてなかなか時間が取れないので、短時間で行える筋トレがいい
- あまりお金をかけたくないので、ジム通いは難しい
- 筋トレ初心者で自信がないので、まずは手軽に自宅で始めてみたい
- 難しいことが苦手なので、覚えやすい簡単なメニューがいい
- トレーニングは、毎日なんて続かないと思う……
- 正しいやり方やフォームなども、自分一人でもできる簡単さがいい
- きちんと効果の出るやり方で、筋トレを行いたい
こんな要望にお応えできる、初心者でも頑張れる筋トレ、知りたいですよね!
筋トレがもたらす体の変化は、誰にでも想像できるはず。ですが大切なのは、どうやって鍛えれば「自宅で効果的に続けられる筋トレ」になるのか。
この記事では、筋トレの基礎知識以外にも、あなたの「ニーズ」に応える「自宅筋トレメニュー」を徹底的にご紹介していきます。
ぜひ、あなたの体を変え、生活を変え、果ては運命すら変える「自宅筋トレ」の可能性が、この記事をきっかけに、グッと広がることを願っています!
■筋トレをはじめる人のための基礎知識
それでは、改めて筋トレをこれから始めようという方のために、知っておいていただきたい筋トレの基礎知識をご紹介しましょう。
あなたの、筋トレの「目的」は何ですか?
・ダイエットをしたい
・男らしい体を手に入れたい
・モテるために体づくりをしたい
・憧れの人のように腹筋を割りたい
・もっと健康的な体になりたい
きっとそこには、さまざまな理由があることでしょう!
まず筋トレを始める前には、その「目的」をしっかりと見つめておくことが大切です。
そして、筋トレの目的に応じて目指す体を思い描き、それを手に入れるためのメニュー作りをしていくことが重要です。
……とは言っても、まずは実際の筋トレに入る前に、筋トレ初心者の方も必ず知っておいてほしいポイントをお伝えしておきます。
基本①「ターゲット」を意識して行う
筋トレは、「なんとなく」行っているだけでは、せっかくの効果も半減してしまうものです。これは、すでに「英国心理学会会議」が行った研究において、医学的根拠が認められています。
ダンベルで行うトレーニングにおいて、とある実験が行われました。
「上腕二頭筋が動作を行っていることを意識して筋トレをする」のと、「ただダンベルを上げることだけを考えて筋トレをする」のとでは、前者の方が「鍛える部位」を意識したことで、効果が高かったというのです。
つまり「今、このトレーニングは、どの筋肉にアプローチしているのか」ということを理解し、しっかりとトレーニング中にその部位を意識してあげることが大切なんです。
ですから、鍛える部位の筋肉の動きを、まさにトレーニングの瞬間に感じながら行ってみてください!
また、筋肉を動かす際は「反動」や「勢い」に頼ることなく、できる限りゆっくりとした動きで行うようにしてください。
アプローチする部位を明確にすることで、腹筋を鍛えたいのか、肩を鍛えたいのか、下半身を引き締めたいのか、はたまた腕を太くしたいのか……。その目的に、着実に近づいていくトレーニングが現実化するでしょう。
筋トレを通じて筋肉を鍛え、体を「どのように」変えていきたいのか。自分自身の体の変化にも敏感でいられるように、しっかりと見つめてみてくださいね!
基本②「正しい姿勢」に気をつけて行う
確実に、狙った筋肉を効率よく鍛え上げるには、まずは正しいフォームを身につけることを大切にしましょう。誤った方法の筋トレを継続してしまうと、効果が半減するばかりでなく、体を痛めてしまう危険性もあります。
悪い癖を定着させてしまう前に、しっかりと基本の動作を体に染み込ませることから、意識して行ってみてください。
場合によっては、初期の間だけパーソナルトレーナーによる指南を受け、それを自宅で一人で継続する、という方法を取るのもひとつですね。
また、筋トレの前後に、丁寧に体をほぐし温める「ストレッチ」も行うと良いでしょう。
筋トレ前のストレッチングには、トレーニングによる怪我を防止してくれる効果と、全身の血流を促進してくれる効果があります。筋トレ後のストレッチングには、早期疲労回復やケアの効果があります。
特に、静的なストレッチングがおすすめで、柔軟性も向上しますから、トレーニングの前後に取り入れてみてはいかがでしょうか?
また、トレーニングの間に挟み込んでも筋肉のスムーズな疲労回復を促せるでしょう。
基本③「超回復の原理」を踏まえて行う
筋トレの世界ではあまりにも有名な理論ですが、改めてこの「超回復の原理」を整理してみましょう。
筋肉は、破壊された筋繊維が回復するまでに、通常24時間~72時間程度の時間がかかります。これは「超回復期」と呼ばれ、この期間はできるだけ筋肉を休めておくことが重要です。
そのため、筋トレは同じ場所を連日トレーニングするのではなく、中1日~3日程度(人や追い込みの度合いによって違うが、筋肉痛が収まるまで)を空けながら、上手にペースを作って積み重ねていくことが望ましいです。
筋肉は全身をバランスよく鍛えていくことが良いので、部位ごとにローテーションを組むなどして、アプローチする場所を変えながらその「超回復期」を確保するのがオススメです。
また、もしトレーニングをしたのに「筋肉痛を感じない」というようであれば、それはあなたにとってそのトレーニングの強度が不足である可能性が高いです。
筋肉はそれぞれの成長度合いに応じて、さらに一度「損傷」をさせないと成長できません。ですから、そのトレーニング後に「筋肉痛」が感じる程度の強度には、筋トレを行うようにしてくださいね!
基本④「負荷」と「回数」を考慮して行う
筋肉を鍛えるために必要なのは、動作の「重量」ばかりではありません。
しっかりとした「負荷」のかかる内容と、そのトレーニングをこなす「回数」など、さまざまな面が多角的に関わりあっています。
「負荷」とは、動作スピードや行うセット数によっても変わってきます。
そして「セット」というのは、例えば「20回×3セット」というような指示の場合、一度に60回を行うのではなく、必ず20回ごとに「休憩」を挟むことを指しています。
回数を「セット」として細かく分けて筋トレをすることは、それまでに使われていなかった筋繊維を起こして活性化させるという、大切な役割があります。
1セットの回数は10回ごとの区切りが多いですが、厳密にいえば「自分にとっての限界」がその正しい回数だと覚えておきましょう。その回数を少しずつ伸ばしていくことが大切で、継続に従ってその数は増えていくでしょう。
ともあれ目安としては、はじめて筋トレを行う方は10回~20回を1セットとして、ひとつのトレーニングあたり2~3セットずつくらいからが無難だと思います。
もし、キツイと感じたら減らし、もう少し行けるなと感じたら増やしてみてください。あなたに合った回数をこなすことが大切です!
なお、セット回数のインターバルの時間は、あまり長すぎないようにした方がいいでしょう。30秒、長くても1分程度が望ましいですね。
せっかく鍛えた筋肉も、あまり休ませ過ぎてしまうと、筋肥大の効果が弱くなってしまうのです。
基本⑤「栄養補給」を運動後すぐに行う
トレーニングを行ったら、できるだけ早めに「栄養補給」を行うようにしてください。この時間は、45分以内が理想とされています。
「栄養」というのは、筋肉の栄養になるものが望ましく、「たんぱく質」「ビタミン」「糖質」などをバランスよく摂取するのがよいでしょう!
そもそも、トレーニング後は筋肉が「傷ついている状態」なのです。その筋肉細胞を修復するパワーを持つのは、特に「たんぱく質」です。
ですから、ダイエット目的の方などは特に、運動後は簡単な食事で済ませてしまったり、サラダだけ……などと考えがちですが、それでは筋肉もつかずに基礎代謝が上がりません!
栄養バランスが乱れることによって基礎代謝が落ち、私たちの体は太りやすくなり、筋肉も衰えてしまうのです。
しっかりと「たんぱく質」を意識した食事を意識して、もしすぐに食事がとれないという方は、プロテイン(やサプリメント)で栄養を補助してあげる方法もおすすめです。
基本⑥長続きさせるための工夫をする
筋トレは「継続する」のが、なかなかネックになるものです。
そこで、せっかく決意して始めた筋トレを継続するために必要な要素を、いくつか挙げてみましょう。
なお、もっと「筋トレのモチベーションを維持したい!」という切実な悩みがある方は、さらに詳しくその方法を徹底的に探った記事がありますので、そちらもぜひご覧ください。
→筋トレのモチベーションが続かない人必見!モチベを上げる方法を徹底解説
継続のために①「実施時間」を決める
筋トレを行う時間が、毎日バラバラになってしまうと「今日は時間がないから……」「今日は疲れているから……」などという口実で、やらなくなってしまう隙が生まれます。
できれば決まった曜日と時間を定めて、プランを組んだメニューを着実に行うようにする方が、継続に効果的なトレーニングになるでしょう!
継続のために②「無理のないプラン」を決める
ついつい「早く成果を出したい!」という気持ちで、自分にとって無理をしたメニューを組んでしまいがちかもしれませんが、明確な成果が現れるまでに3ヶ月以上の継続が必要なのが筋トレです。
確実に「続けられるレベルの無理ないメニュー」を自分に課すようにしましょう。また、ある程度「可能なスケジュール」でのルーティーンを作っておくと、トレーニングのリズムを保ちやすいのでおすすめです。
継続のために③「目標数値」を具体的に決める
筋トレの「目標を立てる」と言っても、人によって目指すべきものは実にさまざまなことでしょう。
ただし、筋トレの目標を立てるなら「痩せたい!」「筋肉をつけたい!」という漠然とした内容だけで止まってはいけません。
大切なのは、できるだけ具体的な「数値」なんです。
・腕を今よりも○センチ太くする!
・○か月後に体脂肪率を○パーセントにする!
・○月○日までにウエストを-〇センチ細くする!
このような「〇センチ」「〇パーセント」「〇ヶ月後」「〇月〇日までに」といった、目標の数値を掲げてチャレンジしてみましょう。
その方が、達成を目指すためのモチベーションはグッと上がるはずです!
筋トレの準備をしよう!
筋肉の部位を知ろう!
まずは、筋トレ初心者が鍛えるべき主要な筋肉の位置や名称、そしてその筋肉がどのように動くかについて、簡単に知っておきましょう。
■上半身の筋肉
①胸の筋肉/大胸筋(だいきょうきん)
……腕を前に向かって押す動き
②肩の筋肉/三角筋(さんかくきん)
……腕を上・前後・横に上げる動き
③腕(前側)の筋肉/上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)
……肘を曲げ、前腕を外へ回転させる動き
④首から背中の筋肉/僧帽筋(そうぼうきん)
……腕を下から上へ引き、肩甲骨を寄せる動き
⑤背中の筋肉/広背筋(こうはいきん)
……腕を前や上から引く動き
⑥腕(後側)の筋肉/上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)
……肘を伸ばし、前腕を内へ回転させる動き
■下半身の筋肉
⑦太腿(前側)の筋肉/大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
……股関節を外に回転させ、膝を伸ばす動き
⑧太腿(後側)の筋肉/ハムストリングス・大腿二頭筋(だいたいにとうきん)
……殿筋群と共に足を後ろに上げ、膝を曲げる動き
⑨内腿の筋肉/内転筋群(ないてんきんぐん)
……太ももを内に回転させる動き
⑩ふくらはぎの筋肉/下腿三頭筋(かたいさんとうきん)
……足首を曲げ伸ばしする動き
■体幹周辺の筋肉
⑪お腹の筋肉/腹筋群(ふっきんぐん)
……体幹を曲げたり捻ったりする動き
⑫股関節の筋肉/腸腰筋群(ちょうようきんぐん)
……股関節を曲げ、骨盤を支える動き
⑬背骨の筋肉/脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
……体幹を伸ばしたり捻ったり、姿勢を支える動き
⑭お尻の筋肉/殿筋群(でんきんぐん)
……股関節を伸ばす動き
基礎体力がつくスタートアップメニューを試そう!
筋トレ初心者の方におすすめなのは、まず本格的な筋トレに向けた「基礎体力」をつけていくこと。
最初、筋トレは慣れるまで「キツイな」と感じることが多いと思います。
しかし、簡単な動作でできるような基礎的なトレーニングを最初の2週間くらい続けて、基礎的な筋力が備わればそれも幾分和らぐはずです。
まずは大きくて主要な筋肉のスタミナを上げるために、これからご紹介するスタートアップメニューにチャレンジしてみてください!
【筋トレ初心者向け!5つのスタートアップメニュー】
※下記の「筋トレメニューまとめ」で、より具体的にご紹介しています。
■フロントランジ
下半身の主要な筋肉を鍛えることができるもので、腰への負担がかかりにくいことから、初心者でも安心して始められるトレーニングです。
鍛えられる部位/大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋
強度/★☆☆
目安の回数/10回×3セット~
- 肩幅に立ち、片足ずつ大きく1歩を前に踏み出します。
- 前に出した膝を、そこから90度に曲げていくように、真下に深く腰を落とします。
- そのまま前足の力で地面を蹴って、元の体制に戻りましょう。
- これを、交互に続けていきます。
【注意】
※膝への負担が大きくなり過ぎないよう、膝をつま先よりも前に出さないようにしましょう。
※背筋を曲げないで、上半身をまっすぐに保ちましょう。
※参考動画
■膝つきプッシュアップ(腕立て伏せ)
これは、一般的な腕立て伏せの運動を、膝をつけた状態で行うというもの。強度が低くなりますので、腕立て伏せそのものに慣れていない人にもオススメの方法です。
鍛えられる部位/上腕三頭筋
強度/★☆☆
目安の回数/10回×3セット~
- 床にうつ伏せの向きで膝をつき、両手は肩幅よりやや広めに開きましょう。
- 肩と手首が垂直になるような位置で、肘を曲げてゆっくり胴体を下げていきます。
- 上腕三頭筋の動きを意識しながら、これを繰り返します。
【注意】
※膝をついているので、膝から頭の上までが反ったり曲がったりせずに、一直線の板のようになることを意識しましょう。
※曲げていくときに、肘が広がり過ぎないように気をつけましょう。
※参考動画
■クランチ(腹筋)
腹筋群を引き締める、ポピュラーなトレーニング方法です。こちらは足を押さえておかなくても、手軽に一人でトライできるものなので、初心者の場合でも手を出しやすいですね。
鍛えられる部位/腹筋群(腹直筋・腹横筋)
強度/★☆☆
目安の回数/10回×3セット~
- 仰向けになってから足を上げ、膝を立てて90度に曲げ、手は耳の横あたりに添えましょう。
- 肩を床から離し、内側の体幹を意識しながら頭を膝へと近づけていきます。この時は、息をゆっくりと吐きながら行いましょう。
- 限界の場所で十分に保ったら、息を吸いながらゆっくりと元に戻します。
- それを、10回程度から繰り返します。
【注意】
※手を頭の後ろで組む方法は、首に余計な負担がかかりやすいので、避けた方がよいでしょう。
※体を限界まで曲げた状態で、静止ししばらくキープすると効果が高いです。
※参考動画
■ヒップリフト
お尻が垂れてきたように感じたり、形の良い筋肉をつけたいという方は、ぜひチャレンジしていただきたいメニューです。しかも寝そべりながらできるトレーニングなので、気軽にいつでも取り組みやすいのも魅力。
鍛えられる部位/大殿筋・脊柱起立筋
強度/★☆☆
目安の回数/10回×3セット~
- 仰向けになって、足を腰の幅程度に開きます。
- 膝を90度曲げて、両腕は体の横に置いておきましょう。
- 足の裏で地面を押す感じで、肩から膝までが一直接の板になるように、お尻を浮かせてキープ。
- 膝がぱかぱかと動かないように気をつけながら、床ぎりぎりまで落としましょう。
- それをゆっくりと、10回程度から繰り返します。
【注意】
※お尻を上げているとき、腰をそらし過ぎないように気をつけましょう。
※ヒップリフトに限らず、辛いと感じる動作の時は息を吐き、緩める時に空気を吸いましょう。
※参考動画
■フロントブリッジ(フロントプランク)
これは「運動をする」というよりも、「姿勢をキープする」というイメージのトレーニングです。自重トレーニングの中でも特に手軽にできますが、案外長時間続けるのがキツイので、少しずつ時間を伸ばしていきましょう。
鍛えられる部位/腹筋・背筋・大殿筋
強度/★☆☆
目安の回数/最初は1分キープ~
- 肩の真下に肘が来るように置き、前腕部分は地面に沿ってまっすぐ前に伸ばします。
- 足はそのまま後ろに伸ばして、つま先で体重を支えましょう。(足は肩幅よりも狭めでOK)
- 顔は前に向けて、まずは1分間キープしてみてください。
【注意】
※目線は少し前の方を見て、アゴは上げないように、体は必ず一直線になるように気をつけましょう。
※呼吸を止めずに、腹筋に力を入れましょう。
※参考動画
筋トレの計画とメニューを組もう!
さて、このような形でスタートアップメニューに慣れてきた頃に、自分のオリジナルメニューを組んでみましょう!
自分に合っている、続けられそうなトレーニングメニューを上手く組み合わせ、一週間のメニューを作るところからです。
「超回復の法則」に従って、部位ごとにローテするのが一番よいでしょう。
この後、下記に【部位別】の自重トレーニング(道具を使わずに済むもの)をご紹介していきます!
自重トレーニングの良いところは、どこでも手軽に鍛えることができるという点。ただし、ある程度筋肉が鍛えられてきて、さらに細かく部位を磨き上げたいという方は、トレーニングチューブやダンベルを使ったトレーニングも必要になります。
ともあれ、初心者の方なら、まずは自重トレーニングで全体的な大きな筋肉を鍛え、基礎体力をつけることから始めましょう!
筋トレ週のうち、何日トレーニングが可能なのかを洗い出し、部位ごとにあなたのライフスタイルやお好みにあうメニューをピックアップして、それを組み合わせながら「あなたの専用メニュー」として続けていきましょう。
【部位別】筋トレメニューまとめ
▶腕
■パームカール(徒手抵抗)
かなりお手軽なトレーニング方法であるパームカールは、手のひらの力を利用して、腕を鍛えることができる種目。立ったまま行えますので、思い立ったらすぐにできるのがうれしい筋トレです!
鍛えられる部位/上腕二頭筋
強度/★☆☆
目安の回数/10回×3セット~
- 鍛えたい腕の側の手首を、反対側の手のひらの親指が体側に来るようしっかりと握り、押さえつけるようにします。
- 鍛えたい腕は肘から曲げて手前に持ち上げるように動かしましょう。
- しかし、手のひらの方は、反対に鍛えたい腕の方に抵抗するように、下に向かって押し下げようとしてください。
- 肘をしっかりと曲げたら、ゆっくりと元に戻しましょう。それを何度も繰り返し行います。
【注意】
※このトレーニングは、力の加減が自分で自在なので、しっかりと鍛えたい腕が「ギリギリ持ち上がる」くらいには押さえつけるようにしましょう。
※戻すときも、今度は反対の力具合になるように、丁寧に行ってください。
※参考動画
■ナロープッシュアップ(手の幅を狭める腕立て伏せ)
通常、胸筋を鍛え上げる目的の腕立て伏せですが、手の幅を狭めて行えば、その負荷が腕の引き締めに役立ちます。いささか強度はきつめですが、少しずつ回数がこなせるようになりますよ!
鍛えられる部位/上腕三頭筋・三角筋・胸筋
強度/★★★
目安の回数/10回×3セット~
- 床にうつ伏せになって、両手はできるだけ狭めます。
- 肘を曲げて、ゆっくり胴体を下げていきます。
- 体が反ったり曲がったりせずに、一直線の板のようになることを意識しましょう。
- 床に胸が近くなればなるほど、強度が増し、筋肉に効いている状態になります。
【注意】
※体のバランスが崩れないよう、左右対称に筋肉を使っていることを大切にしてください。
※倒すときのペースはゆっくりと丁寧に、体を起こすときは素早くを意識して行うようにしましょう。
※参考動画
▶胸
■ノーマルプッシュアップ(通常の腕立て伏せ)
初期メニューで膝をついた腕立て伏せに慣れたら、いよいよ膝を伸ばした状態の一般的な腕立て伏せにチャレンジです。基礎体力はついていますから、回数をこなせるように続けてみてください!
鍛えられる部位/大胸筋・上腕三頭筋
強度/★★☆
目安の回数/20回×3セット~
- 床にうつ伏せになって、両手は肩幅よりやや広めに開きましょう。
- 肩と手首が垂直になるような位置で、肘を曲げてゆっくり胴体を下げていきます。
- 体が反ったり曲がったりせずに、一直線の板のようになることを意識しましょう。
- 床に胸が近くなればなるほど、強度が増し、筋肉に効いている状態になります。
- 次にできるだけ素早く引き上げ、上げ切らないところで一度キープなどができるとより負荷がかかります。
【注意】
※体のバランスが崩れないよう、左右対称に筋肉を使っていることを大切にしてください。
※倒すときのペースはゆっくりと丁寧に、体を起こすときは素早くを意識して行うようにしましょう。
※参考動画
■ワイドプッシュアップ(手の幅を開いた状態の腕立て伏せ)
本格的に胸を鍛えたいなら、腕立て伏せの手を広げてチャレンジです! 腕よりも胸の筋肉に、しっかりと意識を置きましょう。
鍛えられる部位/大胸筋・上腕三頭筋
強度/★★★
目安の回数/10回×3セット~
- 床にうつ伏せになって、両手は肩幅の1.5倍くらいに広げます。
- 顔を前に向けて、肘を曲げてゆっくり胴体を下げていきます。
- 体が反ったり曲がったりせずに、一直線の板のようになることを意識しましょう。
- 床に胸が近くなればなるほど、強度が増し、筋肉に効いている状態になります。
- 次にできるだけ素早く引き上げ、上げ切らないところで一度キープなどができるとより負荷がかかります。
【注意】
※体のバランスが崩れないよう、左右対称に筋肉を使っていることを大切にしてください。
※大胸筋を引きのばしているようなイメージで、上体を下ろすようにしましょう。
※参考動画
▶お腹
■リバースクランチ(足上げの腹筋)
腹筋と言えども、その仕組みはいくつもの筋肉群から成り立っています。リバースクランチは、それらをまんべんなく刺激できる、数あるクランチのひとつです。
鍛えられる部位/腹筋群(腹直筋・腹横筋)
強度/★★☆
目安の回数/15回×3セット~
- 仰向けに床へ寝転がり、手は体から少し離した自然な状態で置いておきます。
- 両足を閉じた状態で、膝の角度が90度になるように曲げ、軽く足を上げましょう。
- 膝の角度はそのままに、体に引きつけるようにお尻を浮かせます。
- これを何度も繰り返します。
【注意】
※腹筋に力が伝わりにくくなるため、お尻を上げるのに腰までは上げないように気をつけましょう。
※上半身は力を抜いて、両足は常にくっついた状態のまま動かしてください。
※参考動画
■サイドクランチ(横腹のための腹筋)
今度は、腹筋の中でも「脇腹」とも言う部分を鍛えるトレーニングです。横向きで不安定な体勢なので、慣れるまではさらに丁寧に行ってくださいね。
鍛えられる部位/腹筋群(腹斜筋・腹直筋・腹横筋)
強度/★★★
目安の回数/15回×3セット~
- 体の半身を床につけるかたちで、横向きに寝転がります。
- 床についていない方の手だけ頭の後ろに添え、床についている方の手は反対の脇腹の上に添えましょう。
- 息をゆっくりと吐きながら、上半身をねじり上げて、反対にゆっくりと吸いながら戻します。
- これを繰り返して行います。
【注意】
※上半身をねじり上げる際は、自分のおへそをのぞき込むようなイメージです。
※呼吸を意識して止めないようにし、勢いで動かさないよう気をつけましょう。
※参考動画
■ツイストクランチ(左右にひねりを入れた腹筋)
理想的な筋肉美を手に入れるためには、腹斜筋へのアプローチができるツイストクランチが効果的です。うまくできない場合は、フォームと筋肉不足が影響しやすい種目なので、正しいフォームで最初は少ない回数から始めましょう!
鍛えられる部位/腹筋群(腹斜筋)
強度/★★★
目安の回数/10回×3セット~
- 床に仰向けになり、頭を耳の横に添えて寝転がりましょう。
- 膝の角度が90度になるように曲げ、軽く足を上げます。
- そこから、左足の膝と右腕の肘を合わせるようにぐっと引きつけていきましょう。手と足だけを動かすのではなく、腹筋の力を使って寄せていきます。
- 限界の場所で少し静止し、またゆっくりと元に戻しましょう。
- 足を交互にやっていきます。
【注意】
※腹斜筋へのアプローチは、腰の力を使ってしっかりと限界まで負荷をかけましょう。
※足を引きつける際には、やや内側に寄せるようなイメージでいましょう。
※参考動画
▶背中
■バックエクステンション(背筋を使って体を反らせる)
上体を反らせるようにして、脊柱起立筋を最も効率的に鍛えることができるのが、バックエクステンションです。姿勢がよい人に備わっている、すらっと美しい筋肉が出来上がります。
鍛えられる部位/脊柱起立筋・大殿筋
強度/★★☆
目安の回数/10秒×3回=1セット 2セット~
- うつ伏せになって、手を頭の後ろか、横に広げます。
- ゆっくりと時間をかけて、胸を反らせるようにして上半身を持ち上げていきましょう。
- 上半身を最大限持ち上げたら、その場で10秒キープ。
- 筋肉への負荷をイメージしながら、再び元の位置に戻ります。
- 以上を3回繰り返して、1セットです。
【注意】
※上半身を上下させるのに、反動を使うことのないよう気をつけましょう。
※しっかりと背中にある筋肉を意識して、ゆっくりと動かしていきましょう。
※参考動画
■リバーススノーエンジェル
なんとも可愛い名前の筋トレですが、これは背中の広範囲に及ぶ、広背筋と僧帽筋までを鍛えてくれるトレーニングです。大きな筋肉ですので、鍛えれば基礎代謝も上がりやすいです。
鍛えられる部位/広背筋・僧帽筋
強度/★★☆
目安の回数/10回×3セット~
- マットにうつぶせの状態になり、両手は腰の横あたりに自然に置いておきます。両手を軽く浮かせて、肩甲骨を寄せるイメージで起こした状態がスタート位置です。
- そこから、マットから両手を浮かせたまま、両手で大きな丸を描くように頭上まで手を上げていきましょう。
- 水泳の伸びをしたような恰好になりますが、そのまま浮いた状態で3秒キープします。
- その後、もとの軌道を描きながらスタート位置まで戻しましょう。
- この動作を繰り返して行います。
【注意】
※効果が半減してしまうので、くれぐれも、背中が丸まった状態にならないように気をつけてください。
※肘を曲げないように気をつけながら、ゆっくりとした動作を意識して行いましょう。
※参考動画
▶太もも
■スクワット(腿の筋肉を鍛える)
太ももの大きい筋肉を鍛えることができる、スクワット。引き締まった太ももを手に入れるために必要な基礎的トレーニングですので、しっかり正しく行えるようにしましょう。
鍛えられる部位/大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋
強度/★★☆
目安の回数/10回×3セット~
- 基本のスタートポジションは、まず足を肩幅よりも広く開き、つま先はやや外側を向くようにしてください。
- その後ゆっくりと体を落とすときは、背中と脛が並行の角度(地面から垂直ではなく、若干前のめり)になるようにします。膝はつま先よりも前に出るのが、自然な位置です。
- この二つのポジションを、ゆっくりと移動させ繰り返してください。
【注意】
※背中を地面から垂直にしながら行うと、脊柱起立筋を痛めたり、腰痛になる可能性があります。
※手は胸の前でクロスさせて、無理のない状態にしておきましょう。
※参考動画
■ワイドスクワット(足を開いた状態のスクワット)
足をしっかりと開いた状態で行うスクワットは、腿の内側の筋肉をさらに効果的に刺激を与えることができます。女性にとっては特にうれしい、ヒップアップの効果も期待できます!
鍛えられる部位/大腿四頭筋・大殿筋・内転筋群
強度/★★★
目安の回数/10回×3セット~
- ノーマルのスクワットよりも、足を広めに開いき、つま先もやや外側に向けて立ちましょう。
- 背筋を伸ばした状態で、膝を90度くらいまで曲げます。
- その後、再び元のポジションまでゆっくりと戻してください。
- この動きを繰り返して行います。
【注意】
※手は胸の前でクロスさせて、無理のない状態にしておきましょう。
※膝を曲げた時、膝が外に向けたつま先と同じ方向になるように、曲げていきましょう。
※参考動画
▶ふくらはぎ
■カーフレイズ(つま先立ちをして負荷をかける)
単純な動きですが、男性には特に重要なふくらはぎの筋肉を鍛えることができるトレーニングです。女性にとっても、ふくらはぎは下半身の血液のポンプのような役割を持っていますから、しっかりと動く状態にしておきましょう。
鍛えられる部位/腓腹筋
強度/★★☆
目安の回数/20回×3セット~
- 段差につま先部分(親指の付け根くらいまで)だけを乗せて立ちます。
- かかとを上げて、ふくらはぎの力で体全体を持ち上げます。
- 次に、かかとを下げて、ふくらはぎを伸ばします。
- この動作を、ゆっくりと丁寧に繰り返して行いましょう。
【注意】
※きちんと腓腹筋にアプローチできるよう、膝をしっかりと伸ばした状態で行うようにしてください。
※かかとを下げる動作の際は、とくに丁寧にゆっくりと、腓腹筋の動きを意識しておきましょう。
※参考動画
■トゥレイズ(脛の筋肉を鍛える)
脛の部分にある筋肉を鍛えることができる、数少ない筋トレであるトゥレイズでは、蹴りの強化ができるようになります。そのため、格闘技やサッカーなどを行う男性には、かなり重要な種目ですね。
鍛えられる部位/前脛骨筋(ぜんけいこついん)
強度/★★☆
目安の回数/20回×3セット~
- 足を肩幅くらいに開いて立ちましょう。
- かかとに重心を置いておき、つま先を脛の側に近づけるようにしながら、ゆっくりと持ち上げていきます。
- 限界の位置で、そのまま3秒ほどキープしましょう。
- その後、再びゆっくりとつま先を地面の方向に近づけ、完全にはつま先が地面につかないようにしておきます。
- この動作を繰り返しましょう。
【注意】
※立った状態で行うので、バランスがとりづらい場合は、必ず壁などに手をついて行いましょう。
※つま先を「持ち上げる」ことに、しっかりと意識をむけていないと、脛の筋肉にアプローチができません。
※参考動画
▶お尻
■ヒップアブダクション(横になって足を上に上げる)
ヒップアップの効果を狙いたいなら、このヒップアブダクションが効果的です。足を開く動作を行うことで、お尻の筋肉を鍛えていくトレーニングですから、引き締めと形の良さを追求したい方にオススメです!
鍛えられる部位/中殿筋・小殿筋
強度/★★☆
目安の回数/10回×3セット~
- 床に横向きに寝そべって、片側で腕枕をする形になります。
- 上にある方の足の膝は伸ばした状態にして、下にある方の足は、軽く膝が曲がった状態にしておきましょう。
- 上にある方の足を、ゆっくりと上に高く持ち上げ、そのまま1秒くらい静止してください。
- その後、挙がった足をゆっくりと下げて、元の状態に戻しましょう。
- この動作を繰り返し、次いで反対の足も同じようにトレーニングしてください。
【注意】
※足の上げ下げは、できる限りゆっくりと行ってください。
※つま先は、必ず「正面」を向いた状態で、できるだけ足を高く上げるようにしましょう。
※参考動画
■バックキック(後ろに足を大きく蹴り上げ体幹を鍛える)
お尻の中でも、より体幹を鍛えることができるのが、このバックキックのトレーニングです。ふっくらと丸い形のお尻になるためには、欠かせない種目だと言えるでしょう。
鍛えられる部位/大殿筋
強度/★★★
目安の回数/10回×3セット~
- 手と膝を床につき、四つん這いの体勢になりましょう。
- 手の幅は肩幅と同じくらいです。片方の膝を伸ばしながら、後方に高めに蹴り上げます。
- その後、膝が床につく直前の段階まで、ゆっくりと下ろしていきましょう。
- この動作を繰り返し行い、終わったら反対の足も同じように鍛えます。
【注意】
※常に、大殿筋に意識を向けて、その動きを感じながら行ってください。
※左右を、バランスよく鍛えるようにしましょう。
※参考動画
進化系!自宅筋トレにオススメのグッズを紹介
それでは、自宅筋トレをお考えのあなたに、オススメしたい筋トレグッズを、少しご紹介しておきましょう!
①トレーニングマット
自宅筋トレで欠かせないのは、このマットなのではないでしょうか。
ヨガのブームと共に、街中を歩く女性の肩に下げられていたりして見かけることが多くなりましたが、筋トレにこそおすすめのアイテムなんです!
このマットの上なら、多少激しい動きをしても音が響きにくいですし、衝撃を吸収してくれるので体も痛めにくいです。そしてその素材も、用途に合わせてさまざまなものが出ています。汗を吸収するもの、持ち運びのしやすいもの、劣化しにくいもの……。
価格もさまざまですから、しっかりと自分に合ったトレーニングマットを、筋トレのパートナーにしてはいかがでしょうか?
②ダンベル
自宅筋トレで、最も手軽に「負荷」をかけやすいのが、このアイテムでしょう!
持つ重さを変えるだけで、その調節も可能なため、さまざまなトレーニングに対応できますし、個別の筋肉へアプローチしやすいというメリットがあります。
ただし、自宅の場合は保管に困ってしまうという方もあります。重たくてかさばるものであることは確かなので、その保管場所を熟考して購入するのが良いですね。
③トレーニングチューブ
チューブを使ったトレーニングは、筋肉を個別に、より丁寧に鍛えることができるアイテムです。しかも、柔軟な形なので、ダンベルでは難しい「下半身」の筋肉へもアプローチができます。かさばらないのもうれしいですね。
重さを利用して鍛える「フリーウエイト」ではできない「上から引き上げる動作」も可能ですので、バリエーションに富んだ利用が叶います。
ただし、大きな負荷をかけにくいアイテムなので、ダイエット目的の筋トレにオススメです!
④プッシュアップバー
腕立て伏せ専用のアイテムにはなりますが、これさえあれば、自宅でも高負荷のトレーニングが可能になります!
手首への負担も減る他、より深く沈みこむことができるので、しっかりと胸や腕の筋肉へアプローチすることができます。
各種プッシュアップ(腕立て伏せ)に慣れてきた頃、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
自分に合った自宅筋トレメニューを見つけ出そう!
いかがでしたか?
このように、ひとくちに「筋トレ」と言っても、さまざまな方法があります。大切なのは、自分の目的に応じて適切なメニューを選び、それをローテーションしていくこと。
あなた専用の、自宅メニューをしっかりと組み立ててみてください!
最初は、少しずつ回数を増やしていく形で大丈夫。焦ることなく、丁寧にフォームを意識して体に染み込ませていってくださいね。
皆さんの、無理なく楽しめる筋トレライフを、応援しています!
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